寒さによる肩こり・腰痛を防ぐオフィス習慣― 冬の不調を減らす健康経営の工夫 ―
冬になると、「肩がこる」「腰が重い」「動き始めがつらい」といった不調を訴える社員が増えてきます。
これらの肩こりや腰痛は、単なる個人の体の問題として扱われがちですが、職場環境や働き方とも深く関係しています。
健康経営の観点では、寒さによる身体の不調を予防することは、生産性の低下や欠勤リスクを防ぐためにも重要です。本記事では、冬に肩こり・腰痛が起こりやすい理由と、オフィスでできる具体的な対策について解説します。
なぜ冬は肩こり・腰痛が増えるのか
冬に肩こりや腰痛が悪化しやすいのには、いくつかの原因があります。
1. 筋肉の緊張
寒さを感じると、体は無意識に筋肉を緊張させます。
特に首・肩・背中・腰周りの筋肉がこわばり、血流が悪くなることで、痛みや重だるさが生じやすくなります。
2. 血行不良
気温が下がると血管が収縮し、血流が滞りやすくなります。
筋肉に十分な酸素や栄養が届かなくなることで、疲労物質が蓄積し、肩こりや腰痛につながります。
3. 長時間の同じ姿勢
冬は体を動かす機会が減り、デスクワーク中心の働き方になりがちです。
長時間同じ姿勢を続けることで、特定の筋肉に負担が集中します。
肩こり・腰痛が企業にもたらす影響
肩こりや腰痛は、命に関わる症状ではないため、軽視されがちです。しかし、企業にとっては見逃せない影響があります。
- 集中力の低下
- 作業効率の悪化
- イライラやストレスの増加
- 欠勤・早退の増加
慢性的な痛みを抱えたまま働く状態は、プレゼンティーズム(出勤しているが十分に能力を発揮できない状態)の典型例です。健康経営では、こうした状態の改善が重要なテーマとなります。
オフィスでできる肩こり・腰痛対策
1. 室温・冷え対策の見直し
冬場のオフィスは、暖房が効いていても足元や首元が冷えやすい環境です。
- 室温の適正管理
- 足元用ヒーターやブランケットの活用
- 冷気が直接当たらない席配置
こうした工夫で、体の冷えを防ぐことができます。
2. 正しい姿勢を保てる環境づくり
椅子やデスクの高さが合っていないと、肩や腰に余計な負担がかかります。
- 椅子の高さ調整
- モニター位置の見直し
- 足が床につく姿勢
基本的な環境整備が、肩こり・腰痛予防の土台になります。
3. こまめに体を動かす習慣づくり
長時間同じ姿勢を続けないことが重要です。
- 1時間に1回立ち上がる
- 簡単なストレッチを行う
- 会議前後に体を動かす
企業として、こうした行動を「推奨する文化」をつくることが効果的です。
簡単にできるオフィスストレッチの紹介
肩こり・腰痛対策として、短時間でできるストレッチを紹介します。
- 肩をすくめて力を抜く動作
- 首をゆっくり回す
- 腰をひねる動き
これらはデスク周りでも無理なく行えるため、業務の合間に取り入れやすい対策です。
管理職・人事が意識したいポイント
健康経営を進めるうえで、管理職や人事担当者の関わりは欠かせません。
- 長時間同じ姿勢になっていないかの声かけ
- 体調不良を我慢させない職場風土
- 小さな不調にも目を向ける姿勢
「痛みは仕方ないもの」と考えず、改善できるものとして扱うことが重要です。
社員自身ができるセルフケア
企業の取り組みと並行して、社員自身が意識したいセルフケアもあります。
- 首・肩・腰を冷やさない服装
- 入浴で体を温める
- 軽い運動を習慣化する
これらは、肩こり・腰痛だけでなく、全身の健康維持にもつながります。
冬の不調対策が健康経営の質を高める
寒さによる肩こり・腰痛は、季節特有の身近な不調です。しかし、その影響は業務効率や社員満足度に確実に表れます。
健康経営とは、大きな施策だけでなく、こうした日常の不調を減らす取り組みの積み重ねです。
冬のオフィス環境を見直し、社員が快適に働ける職場づくりを進めていきましょう。